Honnobassui
yonda hon de kininatta tokoro memo
2010-05-31
95
「戦中派は、自分の一身を鳥の羽か虫けらのように扱うことを長年教えこまれ、戦中から敗戦まで徹底的に肉体を酷使され、戦後の混乱期からようやく立ち直ると、ただがむしゃらに、戦争協力者の汚名をそそぐには身を粉にして働くほかはないようにして働き、妻子の愛し方も人生の楽しみ方もろくに知らず、肉体酷使の習性を身につけたまま、五十を幾つも過ぎないのに、ぽっくり逝ってしまう奴が実に多い。腹立たしいほど不器用な、馬鹿な男たちである。」
(吉田満)
山田風太郎「人間臨終図巻Ⅱ」
0 件のコメント:
コメントを投稿
次の投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿