2010-10-12

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神はすべての道をもって私たちを恵もうと願われた。心の内からは福音をもって行い、眼からは美観をもって、耳からは音楽をもって、鼻からは香気をもって私たちを恵もうと願われた。私たちは恵みの道はどれも塞いではならない。神によって内からも外からも私たちを恵ませて、ゆたかに恩恵(めぐみ)に休浴すべきである。私の机上に聖書あり、野花あり、造花あり、絵画あり、香水がある(以上もちろんいずれも高価なものではない)。
私はすべてこれを喜ぶ。私はすべてこれらによってわが神を知る。そして夜ごとに燈火を消して暗い所に隠れておられる彼を拝す。昼は神を見、夜は彼を感じる。わが宗教は理性一方または感情一方の宗教ではないのである。(8/18)

内村鑑三「一日一生」

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