2010-10-18

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純粋理論に弱く、批評精神が十分育っていない、日本人の弱点は、日本人の認識世界が島嶼国といった環境、膠着言語質(等時拍音形式)世界がもつ、相互信頼、和合などの、優れた一面が合わせ持つ背理、その反面的性格が、イジメ機構を育てるものとしてあったには違いない。
だが、ジェルマントマが言うとおり、「地球上に隈なく日本人が旅行する」時代だ、インドやヨーロッパから真に学ぶべきは何か、「心眼を開く」機会が与えられているともいえようか。
例えばヨーロッパやインド各地の町々、家々が何世紀前からも存在するような、そのたたずまいを見せるとき、私は驚嘆する。環境に沿い、民族性に沿い、文化そのものとも切り離せない生活が、泰然と、今も、そこにある。
今、日本は模倣一本槍。人間の我欲への一方的埋没。残るのは、イジメ機構と、文化を喪失したスラム化では、あまりにもむなしいではないか。
ジェルマントマの言う「歴史の呼吸を感じる能力不足」は、頂門の一針であった。

来空「日本短詩言霊論=ジェルマントマ「日本待望論」に答えながら=」

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