2010-11-11

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翻訳のむずかしさは、文芸作品が「せんじつめれば人間精神の自由なplay(遊び、つまり躍動)だ」というところにある。「そこで縄跳びの縄の役目をつとめるのが、つまり言葉なのだが、翻訳という仕事にとって、およそこの言葉という縄をとび越えるほど厄介なことはない。」ここから翻訳者というよりは美の追求者としての神西の苦行が始まる。

川端香男里「美しい日本語を求めて」

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