2012-04-20

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テラスの砂利のあたりでは、コオロギが鳴いている。きっとたくさんいるのだろう。暑さと月に酔いしれて、夜どおし、おかしな声で鳴く。あれはさやばねを互いにこすり合わせているだけだというが、わたしは、のどから響いている本能的な歌だと信じたい。恋の季節のネコの歌のように。

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