2010-05-23

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自分は幸福な家庭を見るとき、いつも胸の中で何者かが薄暗く首を垂れるのを感じる。そしてまたその首が薄暗くもちあがるのを感じる。その首がつぶやく。この不幸がやがておれの武器になる、と。―
(s20.6.1)

山田風太郎「戦中派不戦日記」

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