2010-05-24

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自分は日本を愛する。
しかし―迷信は絶対に信じない。戦争が二、三年であったら、こういう疑いは心に起こらなかったであろう。暴風のような熱狂の中に終ったであろう。戦争も九年目くらいになると、いかなる人間も心胸一編の戦争哲学が心に編まれざるを得ない。
(s20.7.26)

山田風太郎「戦中派不戦日記」

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