2010-06-03

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一九〇六年十月のある霧の朝、故郷のサント・ヴィクトワール山を描くためにカンヴァスに向っていたセザンヌはずぶぬれになり、その日から肺炎の高熱を発して、二十二日に死んだ。彼はかねてから「私は絵を描きながら死にたいんだ。・・・」といっていたが、その通りになった。

山田風太郎「人間臨終図巻Ⅱ」(セザンヌ)

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