2010-08-19

379

精錬され仮面になった芸術的な悲しみがいわゆる名歌を次々と生むのに、弟子のいつまでも癒えぬ生の悲しみのほうは、歌の素材にとどまって、たえて人の心を打つ歌を生まなかった。

三島由紀夫「豊饒の海・暁の寺」

0 件のコメント:

コメントを投稿