2010-08-19

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夥しい背文字の列が心を慰めた。すべてが観念に化してここに納められている。人間の愛欲も、政治的騒擾も、すべては活字になって沈静に配列されている。しかもここにはすべてがあるのだ。編物の手ほどきから国際政治まで。(本屋について)

三島由紀夫「豊饒の海・暁の寺」

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