2010-08-19

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たえず世界を要約していなくては不安な心、まだ記録されない現実は執拗に認めまいとする頑なな心、ステファヌ・マラルネではないが、何事もいずれは表現されるのであり、世界は一冊の美しい書物に終るのであれば、終ってから駆けつけても遅くはないのだ。

三島由紀夫「豊饒の海・暁の寺」

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