2012-04-11

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もっとも気持ちのいい顔は、微笑した顔である。それで、両親や、身内や、先生や、友達や、好意を寄せてくれる人たちに、いつもできるだけ、気持ちのいい顔を見せるのが、生活のしきたりになっている。(略)たとえ、胸が張り裂けそうなときでも、雄々しく微笑するのが、社会的義務なのである。(略)こうして、小さい頃から義務として植えつけられた微笑は、やがて本能的なものになる。
(「日本人の微笑)」

『小泉八雲集』上田和夫訳

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