Honnobassui
yonda hon de kininatta tokoro memo
2012-04-19
672
白波がしだいに高まってくる。その動きに、わたしはすっかり心を奪われてしまった。そうした動きに、なんとすばらしい複雑さ――が、また、なんと永遠に新鮮なことであろうか!その五分を、誰がじゅうぶんに描きうるだろうか。二つの波が、まったく同じように砕けるのを見た人間が、かつてこの世にあっただろうか。
(「焼津にて)」
『小泉八雲集』上田和夫訳
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