2010-10-26

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げに田舎に於ては、自然と共に悠々として実在してゐる、ただ一の永遠な「時間」がある。そこには過去もなく、現在もなく、未来もない。(略)変化することは破滅であり、田舎の生活の没落である。なぜならば時間が断絶して、永遠に生きる実在から、それの鎖が切れてしまふ。

「萩原朔太郎詩集」河上徹太郎編

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